私は、もともとは別の仕事をしていたんです。実家の魚問屋の仕事をみていて、体力的にも自分には合わないなと思って。その後、当時魚市場の社長も兼ねていたうちの父親から、売れ残った牡蠣をどうにかできないかと話がありました。それらを佃煮に加工し始めたところ、加工食品だったら私も仕事としてやっていけるんじゃないかなと思い、こちらを始めました。
そこから燻製をはじめて、「牡蠣の燻製、オリーブオイル漬け」を作ってみたら想像以上に大ヒット！テレビの取材なんかも受けてその影響もあったと思います。それを機に製造体制を見直し、燻製窯も大きくしました。ただその後、コロナや牡蠣の不漁が続いていることもあり、現在は受注生産の状態です。
そんな変化のなかで、看板商品の一本で勝負していくことに限界を個人でやっているので、仕込みも販売会に出かけるのも私。また一方で旨味を追及していた結果、「発酵食品」にも出会いまして。この旨味には感動してしまいました。そこでこれからは「燻製」と「発酵食品」の２本立てで、商品も増やそう、ただ販売方法は絞っていこうとしていたところに感じはじめていました。

「ブランドトロサワラの速醸法による魚醤油の製造と販路拡大」の事業計画名で独立行政法人中小基盤整備機構から補正ものつくり・商業・サービス生産性向上促進補助金の交付 発酵槽等の発酵食品製造の為の機材を導入し「鳥羽浦産鰆のコラトゥーラ」等の発酵食品の製造を開始する。